葉の上を、ゆっくり進むカタツムリ。あの小さな口で、どうやって食べ物を取り込んでいるのでしょう。

実は、カタツムリには、ごく小さな歯が並んだ「歯舌(しぜつ)」というしくみがあります。細かな歯がついた帯が、食べ物を削り取る道具になるのです。

人の歯のような、白い粒とは違う

ロサンゼルス郡自然史博物館は、歯舌を、小さな歯が並んだ柔らかな帯として紹介しています。口の中に、人と同じような歯が一列に並ぶ姿を想像すると、少し違います。

細かな突起が並ぶ様子を身近な道具にたとえるなら、小さなおろし金のよう。「歯」という言葉でも、形や使い方はいろいろなのですね。

はむっとかじるだけでなく、表面を削る

ロンドン自然史博物館は、歯舌を紙やすりにたとえ、食べ物の表面をこすって取り込む様子を説明しています。

ロサンゼルス郡自然史博物館の解説では、あごで大きな部分を切り、歯舌で細かく削る働きが紹介されています。ゆっくりした食事にも、小さな道具の連係があるのです。

歯の形や、食べるものにも違いがある

カタツムリの仲間が、みんな同じものを食べるわけではありません。植物を食べるものなど、種類によって食べ物はさまざまです。歯舌の形も、種類を調べる手がかりになります。

図鑑で食事の様子を見るときは、殻の模様だけでなく口元にも目を向けてみてください。のんびりした姿の中に、細かな歯を使う食べ方が隠れています。

カタツムリの口には、細かな歯が並ぶ歯舌があります。小さな帯を使って削り取る、人とは違う食事の道具です。