ラッコが水面に浮かび、前足で顔や体をこしこし。かわいい毛づくろいですが、見た目を整えるだけの時間ではありません。
ラッコは、密な毛の間に空気を保つことで、冷たい水の中でも体の熱を逃がしにくくしています。毛づくろいは、その働きを保つためにも大切なのです。
ふわふわの毛が、体を守る
アザラシやクジラなどには、寒さから体を守る厚い脂肪の層があります。一方、ラッコは同じような厚い脂肪の層を持ちません。
その代わりに役立つのが、非常に密に生えた毛です。モントレーベイ水族館は、ラッコが冷たい海で体を保温するうえで、この毛が重要だと説明しています。
毛の間の空気も、大切な存在
毛づくろいをすると、毛並みが整い、毛の間に保温に役立つ空気が入り込みます。空気の層は、冷たい水が皮膚に直接触れるのを防ぐ助けになります。
ふわふわした毛と、その間の空気が一緒に働くのですね。体に毛がある、というだけではなく、毛の状態を保つことも大切です。
こしこしする時間には、理由がある
米国魚類野生生物局も、ラッコが水面で毛づくろいし、毛をふくらませて空気を取り込むことを紹介しています。ラッコにとって、毛の手入れは暮らしに欠かせない仕事です。
体を温めるには、食べ物から得るエネルギーも必要です。毛だけで何でも解決するわけではありませんが、水族館で毛づくろいを見るときには、「空気の上着を整えているのかな」と眺めると、その時間が少し違って見えます。
ラッコの毛づくろいには、密な毛の間に空気を保つ役割があります。毛と空気の層が、冷たい海での保温を助けます。



