雪の上を歩くシロクマ。名前にも「白」が入っていますが、あの毛を一本ずつ見たら、やっぱり白いのでしょうか。

実は、シロクマの毛には色がなく、透明です。毛が集まったときに白く見えるのは、光の散らばり方が関係しています。

長い毛は、空気を含む細い管

シロクマの毛は、外側の長い毛と、その内側に密に生える短い毛からできています。外側の長い毛は、中に空気を含む、透明な管のようなつくりです。

ここで少し注意したいのが、すべての毛が空洞というわけではないこと。米国議会図書館の解説では、内側の細い毛は色がないものの、中は空洞ではないと説明されています。

透明なのに、なぜ白く見える?

毛の中の空気のある部分などで光が散らばり、さまざまな色の光が一緒に目へ届くことで、私たちには白く見えます。白い絵の具で一本ずつ塗られているわけではないのです。

「毛そのものの色」と「毛が集まって見える色」は、同じとは限りません。ふわふわの姿には、光がつくる見え方の面白さも隠れています。

いつも真っ白とは限らない

シロクマをよく見ると、クリーム色や黄色っぽく見えることもあります。サンディエゴ動物園は、食べ物に由来する油、日光による酸化、毛についたものなどが色合いに影響すると説明しています。

次に写真を見るときは、輪郭や表情に加えて、毛の色合いにも注目してみてください。「白い毛の動物」と思っていた姿に、新しい発見がありそうです。

シロクマの白さは、透明な毛と光がつくる見え方。長い毛には空気を含む空洞もあります。