岩のそばにいたタコが、ふっと違う色になりました。体に絵の具を塗っているわけではないのに、どうして変わるのでしょう。

色の変化を支えるしくみのひとつは、皮膚にある色素の袋を、筋肉で広げたり縮めたりする働きです。色の見える面積を変えているのですね。

皮膚にある、小さな色の袋

タコなどの頭足類の皮膚には、「色素胞(しきそほう)」と呼ばれるしくみがあります。その中には、色素を含む伸び縮みする袋があります。

スミソニアンの解説では、この袋を小さな風船にたとえています。袋が広がると、色が見える面積が大きくなり、縮むと小さくなります。

色だけでなく、模様の見え方も変わる

どの部分の袋を広げるかによって、体の色や模様の見え方が変化します。神経と筋肉が、こうした細かな動きを調節します。

ただし、色素胞だけが色のすべてをつくるわけではありません。頭足類には光を反射するしくみを持つものもいて、いくつかの働きが組み合わさっています。

背景に溶け込む、体の工夫

色や模様の変化は、岩や海底など、周りに姿をなじませるのにも役立ちます。タコの仲間には、皮膚の表面の凹凸も変えられるものがいます。

映像や水族館でタコを見るときは、体全体だけでなく、一部の色や模様がどう変わるかにも注目してみましょう。もちろん、すべての種類が同じ変化をするわけではありません。タコの皮膚は、色を塗ったままの表面ではなく、動きながら見え方を変えるしくみを持っています。

タコの色変わりには、皮膚の小さな色素の袋が関わります。袋を広げたり縮めたりし、色や模様の見え方を変えます。