カンガルーといえば、後ろ脚でぴょんぴょん。でも、草を食べながら少しずつ移動するときも、ずっと跳び続けているのでしょうか。

アカカンガルーのゆっくりした歩き方では、しっぽを地面につき、脚のように体を支えて前へ進む力を生みます。長くて太いしっぽには、大切な仕事があるのです。

ゆっくり進むときは、しっぽも地面へ

速く移動するときの跳び方と、ゆっくりした移動では、体の使い方が違います。ゆっくり歩くときには、前脚、後ろ脚に加えて、しっぽも順番に地面へつきます。

この動きは、しっぽを含めた「5本脚」のような歩き方と説明されます。もちろん、本当に新しい脚が生えているのではなく、しっぽが脚に似た役割を果たすという意味です。

支えるだけでなく、前へ押し出す

2014年の研究では、アカカンガルーが測定用の床の上を歩くときに、しっぽが地面へ加える力が調べられました。

しっぽは体重を支えるだけでなく、前へ進むための力や仕事も生んでいました。後ろへ倒れないようにする、単なるつっかえ棒ではなかったのですね。

跳ぶ姿の合間にも、発見がある

ニューサウスウェールズ大学の研究紹介でも、ゆっくり進む場面でのしっぽの重要さが説明されています。おなじみの跳躍だけを見ていると、気づきにくい働きです。

動物園や映像で草を食べるカンガルーを見たら、少し移動する瞬間に注目してみてください。脚としっぽが、どんな順番で地面につくのでしょう。のんびりした動きの中にも、体を前へ運ぶ工夫が見えてきます。

アカカンガルーのしっぽは、ゆっくり歩くときに体を支え、前へ進む力も生みます。脚のように働く、大切な部分です。