カニのまねをするとき、横へちょこちょこ歩きますね。では、本物のカニは、前へ進むことができないのでしょうか。

実は、カニの仲間には、前へ歩けるものもいます。「カニは必ず横にしか歩けない」と覚えると、その多様な動きを見落としてしまいます。

横歩きしやすい脚の並び

私たちがよく目にする横歩きのカニでは、体の左右に脚が並んでいます。横へ進むことが、その脚を動かしやすい向きになっています。

すさみ町立エビとカニの水族館の解説では、前へ動かそうとすると脚同士がぶつかりやすく、横へ歩くほうが速いと紹介されています。歩く向きは、体のつくりとつながっているのですね。

前に歩けるカニもいる

同じ水族館は、前へゆっくり歩けるカニもいて、そうした仲間は脚がぶつかりにくいつくりだと説明しています。

神奈川県立生命の星・地球博物館の資料も、カニがみな横歩きするわけではないことを紹介しています。いつものカニのイメージは、仲間全体の姿を表しているとは限りません。

体の形と、歩く向きを見比べてみよう

水族館では、甲羅の形や脚の長さの違うカニが見られます。止まっているときの姿に加えて、動き出す方向を見ると、違いを楽しめます。

横へ進むとき、脚はどちらへ曲がるのでしょう。前へ動く場面はあるでしょうか。驚かせたり、動く向きを無理に変えたりせずに眺めるだけでも、見慣れた「カニ歩き」の中に、種類ごとの違いが見つかります。

カニの歩きやすい向きは、脚のつくりと関係します。横歩きが得意な仲間だけでなく、前へ歩けるカニもいます。