牧場で、のんびり口をもぐもぐさせるウシ。「胃が4つもある」と聞くと、おなかに胃が別々に並んでいる姿を想像してしまいますね。
正確には、ウシには4つの部分に分かれた胃があります。ひとつの胃に、役割の違う部屋がつながっているようなつくりです。
4つの部分が、つながって働く
ウシの胃は、第一胃・第二胃・第三胃・第四胃という4つの部分からなります。部屋に分けた呼び方ですが、実際には互いにつながっています。
米国食品医薬品局FDAとミネソタ大学は、この4つの部分を持つ胃のしくみを紹介しています。「人と同じ胃が4個ある」と考えるより、ひと続きの消化のしくみとして見ると分かりやすいですね。
草を利用する、小さな助っ人
大きな第一胃では、微生物が食べ物を発酵させます。草などに含まれる繊維を、ウシが利用できる栄養へ変えるうえで、この微生物の働きが重要です。
一方、第四胃には、酸や消化酵素を出して食べ物を分解する働きがあります。同じ胃の中でも、すべての部屋が同じ仕事をしているわけではありません。
食べたあとも、もぐもぐする理由
ウシは一度のみ込んだ食べ物を口へ戻し、もう一度かんで、再びのみ込みます。これが「反すう」です。細かくかむことが、微生物にとっても食べ物を分解しやすくする助けになります。
牧場で休んでいるウシが口を動かしていたら、今、草を食べているのか、反すうしているのかを眺めてみましょう。ゆったりしたもぐもぐの時間にも、草を栄養として使う工夫がつながっています。
ウシの胃は4つの部分に分かれています。微生物の働きや反すうと組み合わさり、草から栄養を得る助けになります。



