猫になめられたとき、「舌がザラザラしている!」と驚いたことはありませんか。つるりとした人の舌とは、かなり違う感触です。

その理由は、舌に、のどの方向を向いた小さな突起が並んでいるから。この突起が毛づくろいに役立っています。

舌に、小さなブラシがある

突起は「糸状乳頭(しじょうにゅうとう)」と呼ばれ、ケラチンというたんぱく質でできています。毛の間を通るときには、くしのように働きます。

猫が体をなめる動きは、ただ毛をぬらしているだけではありません。舌の表面にある道具を使って、毛並みを整えているのです。

先端には、唾液をためるくぼみ

2018年に発表された研究では、毛づくろいに使われる突起の先端に、小さなくぼみがあることが示されました。

そのくぼみは唾液を吸い取り、毛に触れると唾液を渡します。突起は毛をとかすだけでなく、毛の中へ水分を届ける役割も持っていたのです。

毛づくろいを見る目が変わる

研究では、飼い猫からライオンまで6種のネコ科の舌が調べられました。ただし、すべての毛の長さや毛玉に同じように対応できる、という意味ではありません。

猫がせっせと体をなめていたら、「舌に小さなブラシが付いているんだ」と思い出してみてください。いつものしぐさに、体の工夫が見えてきます。

猫のザラザラした舌には、毛を整え、唾液を毛へ届ける小さな突起があります。